Amulette Vol.2

Topic産後の体型が戻らない・・・

「ズボンが履けなくなっちゃったぁ」
産後、体型が戻らずこんなこと思ったりしていませんか?
中には、「私、反り腰なんです」という方もいますが、産後の姿勢に多いのが反り腰風の姿勢から結果的に下腹部がぽっこりお腹となる方がいます。
体重は戻ってもズボンが入らない。ズボンのファスナーの上げ下げに窮屈さを感じる。また腰痛、肩こりなどの身体的な症状を訴える方も少なくありません。このような方の多くが、産後の体型が戻らないと感じている方ではないでしょうか。
今回は、産後の体型についてをお届けします。

妊娠中は、お腹で赤ちゃんを育てるわけですから、お腹が大きくなるにつれ、背中を沿った姿勢になりやすくなります。出産準備のために脂肪が蓄積し、出産に伴うホルモンの分泌量の影響もあり、お腹周りが気になる状態になります。特に、産後間もない時期は、お腹まわりや骨盤まわりの組織は緩んだ状態が続きます。筋肉も緩み衰えているために、ぽっこりお腹となってしまいます。
出産後は時間をかけながら徐々に衰えた筋肉を引き締めていくことが必要です。

メディアから芸能人やアスリートの早期復帰などのニュースを目にすることもありますが、体型が戻る期間については、産前の体型や生活も含め個人差も影響します。しかしからだの回復にはそれなりに期間が必要です。
ぽっこりお腹を無くしたいと思い、俗にいう腹筋運動(頭を持ちあげる)や過剰な食事制限をすることは避けましょう。焦らずゆっくり、そして負担をかけすぎないことが重要です。体型が戻るまでには、約半年から1年をイメージした方がよいでしょう。
産後のからだは、出産を経験したことで新しいからだになっています。弱くなったからだを機能的(負担の少ないからだ)に活動できるようにしていくことと考えてほしいと思います。

※最後までお読みいただきありがとうございます。内容については、誤解が生じないよう学術的背景等をもとに細心の注意を払っていますが、すべての方に対して、情報の正確性、完全性、有用性について保証するものではありません。可能な限り有益な情報を配信できるよう努めておりますこと、ご理解くださいますようお願いいたします。

〜けんさんから一言〜

今回は「産後の体型」についてまとめました。理由を知り、無理のない対応をしていただきたいと思います。今後、もう少し踏み込んだ、実際の運動の方法や育児姿勢などお伝えしていく予定です。
上の写真のような抱っこ姿勢をよく見かけますが、反り腰・ぽっこりお腹の典型的な姿勢を作りやすいんです。個人にあった方法をご提案させていただきますので「理学療法の日」をご利用いただければと思います。
次号も楽しみにしていてくださいね。


★この記事を書いた人★

国保依田窪病院 理学療法士 山﨑 健一(けんさん)

ウィメンズヘルス・メンズヘルスの専門分野を学んでいます

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