Amulette_Vol23

Topic育児姿勢とストレートネック

「首や肩のこり、頭の重さ、姿勢の崩れを感じることはありませんか?
「育児で疲れているから仕方ない」と思われがちですが、実はその不調、毎日の育児姿勢が関係しているかもしれません。授乳や抱っこ、抱っこ紐の使用、スマートフォンを見る時間など、育児中は下を向く姿勢が続きやすく、知らず知らずのうちに首に負担がかかります。また、“産後”というと出産直後をイメージしがちですが、体への影響は育児が続く数年間、それ以降に及びます。
今回は、そんな育児生活の中で起こりやすい「ストレートネック」と姿勢についてお伝えします。

■ 育児姿勢とストレートネックとの関係

ストレートネックとは、本来ゆるやかなカーブを描いている首の骨の配列が、生活姿勢の影響などでまっすぐに近い状態になることを指します。
授乳や抱っこ、スマートフォンを見る時間が長いと、自然と顔は下を向き、首が前に出た姿勢が続きます。この姿勢は、首や肩の筋肉に常に負担をかけるため、こりや痛みを感じやすくなります。
産後すぐだけでなく、育児が続く数年間、同じ姿勢を繰り返すことで、少しずつ首の使われ方が変わっていくのです。ストレートネックは特別な病気ではなく、育児生活の中で起こりやすい一つの「結果」と言えます。

■ 首の姿勢は全身の姿勢につながる

身体は頭・腕・体幹部・脚などのパーツに分かれて、各々が互いに姿勢全体のバランスを取っています。
首が前に出ると、背中は丸まり、胸が縮こまりやすくなります。すると呼吸が浅くなり、疲れやすさや息苦しさを感じることもあります。
さらに、姿勢の崩れは骨盤や体幹の安定にも影響します。首だけの問題と思われがちですが、実は全身のつながりの中で起こっている変化なのです。
「最近姿勢が気になる」「体がだるい」と感じるとき、首の位置に目を向けてみることは大きなヒントになります。

 

■ まずは気づくこと

姿勢の話を聞くと、「良い姿勢を!」「気をつけなきゃ」と思ってしまうかもしれません。しかし育児中にずっと良い姿勢を保つことは現実的ではありません。
大切なのは、常にではなく「今、どんな姿勢かな?」と気づくことです。授乳中、抱っこ中、スマホを見るときに、ほんの一瞬、首が前に出ていないかを感じてみる。それだけでも体は少しずつ変わっていきます。姿勢は、頑張って直すものというより、生活の中で気づきながら少しずつ整っていくものです。
姿勢が悪いなぁとわかっていても、毎日忙しい中で実践するのは簡単ではありません。だからこそ、まずできることは「気づく」だけで十分だと思います。今の育児姿勢に、ほんの少し目を向けてみてください。それが身体をいたわる第一歩になります。

 

※最後までお読みいただきありがとうございます。内容については、誤解が生じないよう学術的背景等をもとに細心の注意を払っていますが、すべての方に対して、情報の正確性、完全性、有用性について保証するものではありません。可能な限り有益な情報を配信できるよう努めておりますこと、ご理解くださいますようお願いいたします。

〜けんさんから一言〜

私ストレートネックなんです!と自分の姿勢をよく理解して声掛けしてくださる方は案外多いです。すでにお気づきというところなんですが、自分で改善することはなかなか難しいようですね。その場所だけ整えれば良いというわけではなく、姿勢は全身との関連性があります。
まずは、本来の身体の各パーツの居場所を知り、体感することが、改善に向けた大切な一歩だと思います。そんな相談でも良いので、お気軽に声かけてください。
相談が少ない日は、来訪者の皆さんと一緒にからだをほぐす体操を行っていますよ。


★この記事を書いた人★

国保依田窪病院 理学療法士 山﨑 健一(けんさん)

ウィメンズヘルス・メンズヘルスの専門分野を学んでいます

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