Amulette_Vol27

Topic“遊べるからだ”を少しづつ

産後「産後、体力が落ちた気がする…」「こどもと遊びたいけれど、すぐ疲れてしまう・・・」そんな声を聞くことがあります。
産後のからだは、出産によるダメージや睡眠不足、抱っこや授乳など、日々たくさんの負担を抱えています。さらに、こどもの成長とともに必要な体力も変わっていきます。
大切なのは、“元の体に戻す”ことだけではなく、今の生活にあった「遊べるからだ」を少しずつ作っていくこと。
今回は、産後の時期ごとに体力づくりのポイントをご紹介します。

■ 産後~6か月ごろ まずは「回復する体力」

この時期は、出産による回復の途中です。骨盤底筋やお腹まわりの筋肉もまだ不安定で、睡眠不足や慣れない育児によって疲れがたまりやすくなります。
「運動しなきゃ」と焦る必要はありません。まず大切なのは、「回復するための体力」を整えることです。
深呼吸をする、少し外を歩く、肩や背中をゆっくり動かすなど、小さな動きから十分です。体調の良い日に少しだけ動く習慣をつくることで、からだは少しずつ回復していきます。無理に頑張るより、「今日は少し動けた」で十分。自分のからだを労わることも、大切な体力づくりです。

■ 産後6ヶ月~1年ごろ「抱っこ期」を支える体力

こどもが成長してくると、抱っこやおんぶ、しゃがんで立つ動作が増えていきます。長時間の抱っこで、腰や肩、手首に負担を感じる方も多い時期です。この頃に大切なのは、「日常を支える体力」。特別な運動よりも、毎日の動きを少し楽にすることがポイントです。
例えば、背中を丸めすぎずに抱っこする、片側ばかりで抱えない、足を使って立ち上がるなど、姿勢や動き方を意識するだけでも負担は変わります。また、短時間でも歩く機会を増やすことで、持久力や下半身の筋力づくりにもつながります。育児の中で自然に動くことも、大切な運動のひとつです。

■ 産後1年~3年ごろ「一緒に遊べる体力」へ

歩く、走る、追いかける、公園でしゃがむ・・・。お子さんの活動量が増えるにつれて、ママにもさまざまな動きが求められるようになります。この時期は、「遊べる体力」を少しずつ育てていく時期です。筋力だけではなく、「疲れにくさ」や「動き続けられる力」も大切になります。エレベーターではなく階段を使う、少し遠回りして歩く、こどもと一緒に体を動かすなど、日常の積み重ねが体力づくりにつながります。
完璧な運動を目指さなくても大丈夫です。「昨日より少し動けた」が積み重なることで、からだは変わっていきます。
体力づくりは、特別な運動だけではありません。今の自分にあった動きを少しずつ続けることも、大切な一歩です。お子さんの成長とともに、必要な体力も変わっていきます。焦らず、自分のペースで、“遊べるからだ”を育てていきましょう。

※最後までお読みいただきありがとうございます。内容については、誤解が生じないよう学術的背景等をもとに細心の注意を払っていますが、すべての方に対して、情報の正確性、完全性、有用性について保証するものではありません。可能な限り有益な情報を配信できるよう努めておりますこと、ご理解くださいますようお願いいたします。

〜けんさんから一言〜

からだをどの程度動かしていいの?早く産前のからだに戻りたい。そんな焦りもあるかもしれません。分娩方法にもよりますので、産後直後の「活動」については、医師に確認した方がよいでしょう。運動は、非妊娠時や妊娠中の運動習慣のあるなしによっても運動の導入には違いがあると思います。産後のからだの回復も人それぞれです。運動のできるからだチェックはセンターでもできますので、ご相談いただければと思います。無理をせず、”今の自分にあった動き”を見つけていきましょう。


★この記事を書いた人★

国保依田窪病院 理学療法士 山﨑 健一(けんさん)

ウィメンズヘルス・メンズヘルスの専門分野を学んでいます

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